【中学生】集団塾で伸びる子、伸びない子

読者
塾に行かせようと思うんだけれど、うちの子は集団塾で大丈夫かしら?
勉強サーチ編集長
中学生のお子さんをお持ちの保護者さんで、こんなお悩みはありませんか?実は、集団塾で伸びるお子さん、伸びないお子さんには特徴があります。
今回は、教育業界16年の私が、集団塾のメリット・デメリットも含めて解説します。
まず、結論からお伝えします。

集団塾は…
・ 料金が比較的安く、他の子との切磋琢磨がある点がメリット
・ 日程の融通がききにくく、理解度に関係なく授業が進む点がデメリット
・ ある程度成績が良く、勉強に対するモチベーションが高いお子さんが伸びる
・ 勉強に遅れがあり、積極的に質問できないお子さんは伸びない

詳しく説明していきますね。

集団塾の特徴とメリット・デメリット

集団塾の特徴とメリット・デメリット

まずは集団塾の特徴と、メリット・デメリットを把握していきましょう。

中学生が通う「集団塾」とは

集団塾(集団指導塾)とは、その名の通り10~20名程度の集団の生徒に指導をする塾の形式の事です。
大手の塾が多く、入塾テストが課されることが多いです。

また、学年の中にもいくつかクラスが分かれていることが多く、入塾テストやその後の塾内テストやクラス分けテストの結果によって振り分けられます。
学力によってレベル分けをすることによって、生徒のレベルに合わせた指導を行う為です。

塾によりますが、大体が成績の良いクラス、中間くらいのクラス、それ以外のクラスといったように成績順に3クラス程度に分けられるようです。

中学生が集団塾に行くメリット

個別塾に比べて料金が安い

まずは料金面です。教師一人に対して生徒複数の形式なので、費用が比較的安価です。週2回の指導で個別指導塾が25,000円~28,000円程度に対して、集団塾では18,000円~20,000円程度です。ただし、これ以外に夏期講習費用や教材費・模試の費用などがかかるので、一概に言えませんが…。毎月かかる月謝がこれだけ違うのは大きいですよね。

他の子との切磋琢磨が生まれる

先ほどお伝えした通り集団塾では成績によってクラスが分けられます。クラスには同じぐらいの成績のお子さん、同じ志望校のお子さんが集まるわけです。塾のテストや模試、学校の定期テストで「負けてたまるか!」という思いが生まれます。もちろんそれがプレッシャーになるお子さんもいるかも知れませんが、切磋琢磨した経験は受験本番に活きることでしょう。

他の学校の子との交流が生まれる

ある程度大きな集団塾では、学区をまたいで複数中学校のお子さんが通っています。普段学校で会う友達だけではなく、他の中学校のお子さんとの交流が必然的に生まれます。公立中学校であっても、学校ごとに学力のレベルが多少違うものです。「他の学校にはこんなにできる子がいるんだ」と、良い意味での刺激になるでしょう。

高校受験情報や定期テストのノウハウが豊富

大手の集団塾には過去何10年分の高校受験データや、受験情報があります。大手の塾は専門の部署を持っており、毎年最新の受験情報を提供しています。また、その情報を惜しみなく提供してくれます。何も言わなくても塾が受験情報を提供してくれるので、保護者が自分から受験情報を収集する必要が少ないと言えるでしょう。

中学生が集団塾に行くデメリット

お子さんの理解度に関係なく指導が進む

集団の授業なので、当然一人ひとりのペースには合わせてくれません。
理解していなくても授業は先に進んでしまう…わからないところが、そのままになってしまうわけですね。学校の授業より先に進んでいることが多いので、基礎がわかっていないと余計に苦手意識がついてしまう可能性があります。

塾に行っているだけで勉強した気になる

結構ありがちなのですが、塾に行っているから大丈夫、と思ってしまうことです。これはお子さんだけでなく、保護者さんもそうです。お子さんが塾に行っているだけで勉強していると思ってしまう。でも行っているだけで成績が上がるなら、学校の授業でも成績は上がるはず。授業を主体的に受けられるようでないと、成績は上がりません。

日程の融通がきかない

集団塾では学年ごとに授業の曜日・時間帯が決まっています。部活や他の習い事をやっていると、なかなか合わせづらい可能性があります。個別塾であればある程度融通がきいたりするのですが、集団塾は完全に塾のスケジュールに合わせなければいけません。頻繁に遅刻したり欠席したりすると…忙しいお子さんであれば、ちょっともったいない気がしますね。

他の生徒が気になって集中できない

全員が真面目でおとなしく授業を受けられれば良いですが、そうも行かない場合があります。無駄話やふざけてしまう子がいて集中できない、ということも。また、仲の良い友だちと一緒に塾に行く場合、目的が塾に行くことではなく友達に会いに行くことになってしまい、塾に行っているのに成果が出ない、ということにもなりかねません。

集団塾で伸びる子・伸びない子

集団塾で伸びる子・伸びない子

さて、集団塾のメリット・デメリットがわかったところで、集団塾で伸びる子・伸びない子を見極めるポイントを解説します。

他の子との競争でモチベーションが上がるか?

一人で勉強するよりも他の子と競争することで、勉強に対するモチベーションが上がるようなら集団塾で伸びます。
反対に、他人と比べられるのが苦手なお子さんは伸びない可能性が高いです。

先述の通り、塾にはいろんな生徒さんがいます。
また、実力テストやクラス分けによって、自分の成績が全体のどのあたりに位置するかという空気感がわかります。

自分の成績に対して一喜一憂できるようなタイプであれば、集団塾で成績を伸ばすことができるでしょう。
そういった雰囲気がプレッシャーになってしまうようなら、集団塾は逆効果になる可能性があります。

家で勉強する習慣があるか?

集団塾に行っていても、自宅で勉強をしないことには成績は上がりません。

当然塾では宿題が出ます。
学校の宿題をちゃんとやりながら、塾で出された宿題を「毎日」きちんとこなす必要があります。
塾の直前にチャチャッと片付ける、では成果は出ません。
答えを丸写し、なんてことは言わずもがなですね。

家庭教師の先生など第三者に管理してもらわずとも、自分から勉強するお子さんが集団塾で伸びると言えます。
学校の宿題すら危うい、という場合は集団塾に行っても成績が上がらない可能性があります。

先生に積極的に質問ができるか?

授業を受けていて、わからない所をそのままにしてしまっては成績は上がりません。

何故なら、勉強はすべてつながっているからです。
わからない所をそのままにしていると、その先の単元もまたわからなくなってしまいます。
授業後でも良いので先生にしっかり質問をして、すぐに疑問を解決しておく必要があります。

当然生徒さんがたくさんいますから、先生への質問は行列になることも。
積極的に質問ができるお子さんは集団塾で伸びると言えるでしょう。
遠慮して質問ができないタイプだと、わからない所がそのままになってしまうため、集団塾で伸びないかもしれません。

基礎がしっかり理解できているか?

特に英語や数学などは、系統ごとに繋がりが強いです(積み上げ式とも言います)。

前の学年や小学校の頃の内容が理解できていないと、今やっている単元も理解できません。
授業を受けていても「ちんぷんかんぷん」ということになってしまいます。

基礎がしっかりしていれば、集団塾は基本先取りで授業をやっていくので、学校の授業でも大きなアドバンテージを得ることができるでしょう。
反対に基礎ができていないようであれば、集団塾に行っても効果が薄い可能性があります。

まとめ

集団塾のメリット・デメリットも含めて説明してきましたがいかがでしたでしょうか。
あなたのお子さんはどちらに当てはまりますか?

集団塾で伸びる子集団塾で伸びない子
他の子との競争でモチベーションが上がる他の子との競争がプレッシャーになる
自宅で自分で勉強ができる勉強のやる気がない
先生に積極的に質問ができる遠慮して質問ができない
基礎がある程度理解できている前の学年の内容に不安がある
勉強サーチ編集長
お子さんが集団塾に向いていない場合は、個別指導塾や家庭教師も検討してみましょう!
テストで良い点が取れない時は、下記の記事も参考にしてみてください。
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